芝生をグリーンにしたい欲求
芝生管理2年目。一番難しい梅雨の芝生管理も手応えを感じ始め、キノコ防衛策も確実に実行できるようになりました。芝生への水やり、施肥のタイミング、エアレーションなど、年間の手入れをある程度理解し始め、ご近所も羨む、綺麗な芝生が自分が想像している以上に早く実現してしまいました。 「冬場はオーバーシーディングに挑戦する予定だけど、夏も何か、チャレンジしたいよなぁ」 ふと、玄関にあったゴルフボールを手に取り ポトり・・・
・・・
「あぁーーーゴルフしてぇ。そして、庭の芝生をグリーンみたいにしてぇ」
急にこみ上げる庭の芝生グリーン化計画。
ゴルフ場のグリーンのような芝を作ってみよう
思い立ったら吉日。我が姫高麗芝の芝生をグリーンのようにしてみようという事で、芝生グリーン化の作り方を徹底リサーチしてみました。簡単に作れますという情報から、難しいよという情報まで、カオス状態。
経験上こういった場合は、ある程度有料の情報を手に入れないと本質に触れることができないと思っています。まずは図書館で調べ、本を購入しさらに深堀り・・・。SNSで世界のグリーンキーパーと繋がったりもして、調べ上げた私の結論は、
「結構、大変かもしれません・・・」
芝生グリーンの作り方、どんな種類の芝生がBEST?
世の中のゴルフ場のグリーンはペントグラスという西洋芝が主流。 10%くらいは高麗芝のグリーンのゴルフ場もあるので、西洋芝じゃなければダメと言う事ではないのですがですが。ただ、一年中緑を維持したいと言う事であれば寒地芝を選ぶ必要があります。
でも、言っておきますが素人に西洋芝管理は至難の業です。時間、コスト、難易度どれをとっても、芝生の奴隷になる覚悟が必要です。
特に、北海道、山形宮城以南の方は、夏に枯らせてしまうリスクが存在しますので、ご注意ください。西洋芝はとにかく暑さに弱いです。
余談ですが、私は過去西洋芝チャレンジしました。西洋芝の中でも高温に強いと言われていた芝を選んでのチャレンジでした。6月のある日、長雨後に急に35度近くまで気温が上がった日がありました。その時、まるで氷が溶けるかのように、みるみる西洋芝が熱でやられていくのを目の当たりにし、俺には絶対に西洋芝は無理だと悟りました。
芝生にパッティンググリーン、ただ短くすれば良い訳ではない
パッティンググリーンの芝の長さは5ミリです。試しに私の手動芝刈り機で、短く刈り込んでみました。一面緑だった芝庭の一部が、枯れたように茶色くなってしまいました。これが軸刈りと呼ばれるものです。
軸刈りとは、長く伸びた芝を急激に短くする事で起こる現象です。少しずつ短くしなければならないところ、一気に短くすると、このような状態になり、その部分が茶色く見えるようになってしまいます。
5月から8月くらいまでは成長著しいので、軸刈りしても回復は早いです。
こうならないためには、毎回長さの30%をカットし、頻度を上げて短くして行くことです。こうしてだんだん、芝生の刈り高を短くして、グリーンに近づけていきます。
しかし、何かが違うのです。 あるレベルまではゴルフ場のグリーンに近づくのですが、そこから先、なかなか綺麗に仕上がってくれません。
ただの「短く刈った芝」であり、「ゴルフ場のグリーン」にはならなかったのです。
芝生グリーンの作り方ポイント。床土
芝生グリーンの作り方の第一歩は、まずは床土をグリーン用にする必要があります。
グリーンの床土は、40㌢掘り返し、一番深い10㌢までは排水管、その上に砂利。残りの上30㌢は改良土。この改良土は成分のほとんどが砂。その割合、何と90%。
ゴルフ場のグリーンの床土は、ほぼ砂ってことです。
我が家は粘土質の土だったので、30㌢掘り返して、肥料含めた床土に入れ替えて芝生を張りました。しかし、90%砂ではありません。90%土です。
芝生グリーンの作り方ポイント 芝刈り高
ご承知の通り、ゴルフ場のグリーンは非常に短く刈られています。刈り高なんと、5ミリ以下・・・。僕の芝刈り機は10ミリが限界です。5ミリ以下に仕上げる事が出来る芝刈り機は、切れ味抜群の高性能な芝刈り機です。
この5ミリ以下の設定は、手動芝刈り機で実現できている商品はありません。電動芝刈り機のみとなります。
芝生のグリーン作り方ポイント。ハイレベル転圧
もう一つの大きな壁。グリーンの表面の滑らかさの演出です。ゴルフ場のグリーンは表面は滑らかです。起伏はありますが、決して凸凹している訳ではありません。
私の芝生は少し凸凹した部分があります。グリーンにする事を考えると、目土での凸凹改善の他に、転圧作業も必須になってきます。
ゴルフ場のグリーンは、プロの方が芝生と対峙しながら、必要に応じて細かく転圧をしています。僕は以前、転圧機を借りる方法や、手に入れる方法をいくつか見つけましたが、コストを考えて断念しました。
板の上から踏む転圧であれば僕にも出来ますけど、グリーンの維持のためには、ちゃんとした道具が必要です。
グリーンは諦めたけど必要かなと思って位使っているのがこちらです。
水を入れると約60キロ、砂を入れると約100キロの重さとなります。
まだまだあります、芝生グリーン作り方のポイント
- メンテナンス用の目砂 毎月1平米1ℓ
- 最盛期週2回の芝刈り。芝刈り頻度は高い。
- 旅行中も少し不安、水やりコントロール
このような理由で、私は芝生のグリーン化を諦めました。
フェアウエイの刈り高って?
フェアウェイの刈り高はだいたい10ミリです。10ミリの芝生といっても、お手持ちの芝刈り機で、徐々に刈り高10ミリに寄せてみてください。結構難しいことが分かると思います。※一気に短くすると軸刈りになって茶色くなりますので、徐々に短く刈ってくださいね。
グリーンどころかフェアウエイレベルでも、十分なお手入れと切れ味の鋭い高性能の芝刈り機が必要です。
グリーンの刈り高5ミリに比べてフェアウエイは10ミリです。10ミリ設定であれば手動式でも対応可能な商品がいくつか出てきます。
先ほど手動芝刈り機の中で、5ミリ以下に仕上げることができるものは見つからなかったと申しましたが、6ミリまで手動で仕上げることができる芝刈り機は1台だけ存在しています。
フェアウエイで良いと言う方であれば、こちらがリーズナブルです。
絶対にゴルフ場のグリーンを作りたい と言う方は5ミリ以下にできる電動式芝刈り機が必要です。
フェアウエイ10ミリ仕上げもグリーンと同じくらい大変です。通常の芝生なら、軸刈りが発生して茶色く変色してしまうでしょう。
グリーンを目指すのであれば、床土改良、専門の道具、そして時間の投資と、ある程度の覚悟が必要です。